【坂戸市】戸建て・土地などの不動産売却の流れから業者選びまで解説

売却の理由と流れ

不動産を売却する理由

「不動産は一生の買い物」とよく言われますが、現在はそのイメージにも変化が見られるようです。国土交通省の「土地保有移動調査結果」によると、個人の不動産売却実績は件数・面積ともに、法人による売却を大きく上回っています。それでは、なぜ不動産を売却することになったのでしょうか。不動産売却の理由には以下のものが挙げられます。

• 住み替えのため
• 相続税支払い
• 買主の希望
• 生活費に充てる
• 借金返済

地域差はありますが、この中でも特に多いのが「生活費に充てる」です。住宅ローンの返済や生活費の充実を目的としているケースが見られます。次いで多いのが「住み替えのため」で、住環境の改善や一戸建てへの住み替えなどの理由が挙げられます。

出典：「平成３０年調査（平成２９年取引分）」（国土交通省）

売却の流れ

不動産を売却するときの流れをご紹介します。

1．不動産会社に売却の相談

まずは不動産会社に売却の相談をすることから始まります。

2．不動産の調査・査定

不動産会社による不動産査定です。市場動向や坂戸市・周辺地域での取引事例、物件の状況や特徴などを踏まえて査定価格を算出します。この査定価格をもとに、売却価格を決めることになります。査定価格以上でも売り出せますが、プロによる評価はやはり適正価格であるため、これを超える価格で売却すると時間がかかる、または売れない可能性が高くなるでしょう。

3．媒介契約を締結

査定が終わったら、どの不動産会社へ売却を依頼するかを決めて媒介契約を結びます。媒介契約は種類によって販売活動が異なるため、売却内容に応じて選択しましょう。

4．販売活動

不動産会社が販売活動を開始します。業者ネットワークでの紹介、インターネット、情報誌への登録など、様々な媒体を用いて販売活動を行います。

5．売買契約

購入希望者が現れたら条件交渉を行い、売買契約に進みます。契約では所有権移転や引き渡し、代金の決済方法など、双方の取り決めが確認されます。

6．決済・引き渡し

売買契約が無事締結されれば、決済が行われ所有権の移転登記を行います。移転登記後に所有権が買い手側に移り、引き渡しとなります。

不動産の売却動向

不動産をよりよい条件で売却するための判断基準として、不動産価格の動向はチェックしたいポイントです。「不動産価格指数」と「公示地価」のデータから動向を把握することができます。

不動産価格指数

国際指針に従って算出される指数で、2010年の不動産取引の平均を100とし、それに対してどの程度増減しているかを比較します。

令和2年12月に発表された不動産価格指数では、2013年以降は上昇傾向にあったものの、新型コロナウイルスの影響が大きくなり始めた2020年4月に、いったん不動産価格は下落します。しかし、同年7月には以前の水準にまで戻っています。

また、タワーマンションに人気が集まる傾向があることから、マンション全体の不動産価格を引き上げていると考えられます。

出典：「不動産価格指数」（国土交通省）

公示地価

公示地価は国土交通省が公表している土地価格です。一般の土地取引の基準にもなっています。

公示地価の動向は2013年頃より上昇傾向でしたが、上記同様、新型コロナウイルスの影響により2020年から下落しています。特に落ち幅が大きいのが商業用地で、繁華街を中心に地価の下落が目立ちます。その一方で、住宅地や工業用地の平均地価には大きな下落は見られていません。

首都圏のマンションにフォーカスした場合、2020年は新築マンションの供給戸数が減っており、特に埼玉では前年比30.8％と大幅に減っています。供給が不足すると価格が高まる傾向にあり、実際にマンションの平均坪単価は千葉県以外で上昇傾向です。現在、大きな変動はなく落ち着いていますが、依然として新築マンションの供給戸数は低水準で推移しています。

出典：「地価公示」（国土交通省）

坂戸市で、戸建てやマンションなどの不動産売却をご検討中の方は、早雲株式会社までご相談ください。早雲株式会社では、不動産売却をはじめ、不動産に関するご相談を幅広く承っております。お見積りのご依頼も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

売却にかかる税金

不動産の売却時に利益が出ると、譲渡所得や所得税、住民税が発生します。日本の税金システムでは、収入が発生すると基本的に所得とみなされ、課税の対象となります。もちろん、不動産売却で利益があった場合も対象です。

譲渡所得

譲渡所得は、収入金額（売却で得た利益）から取得費（不動産の取得にかかった費用）、譲渡費用（売却のための必要経費）を引いて算出します。

【譲渡所得の計算式】
譲渡所得＝収入金額－取得費－譲渡費用

譲渡費用は、印紙税や仲介手数料をはじめ、更地にした場合は解体費用や測量費なども含まれます。また、その土地の売買契約に関わる違約金も含めることが可能です。

所得税と住民税の計算

譲渡所得に生じる所得税と住民税の税率は、不動産の所有期間によって変化します。

【所有期間5年未満の短期譲渡所得】
所得税30％＋住民税9％＋復興特別所得税0.63％＝39.63％

【所有期間5年超の長期譲渡所得】
所得税15％＋住民税5％＋復興特別所得税0.315％＝20.315％

該当するほうの税率が適用され、この他マイホームの売却では各種特例措置が適用されます。なお復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興に用いられるために創設された税金です。

売却時の節税方法

譲渡所得の算出には購入価格が使われますが、価格が不明な場合は代わりに売却額の5％が差し引かれます。購入価格と売却額の5％では購入価格のほうが高額であることが多いため、譲渡所得および所得税と住民税が少額ですむ可能性があります。購入価格をしっかり調べておくことが節税につながるでしょう。

また、不動産売却では「3,000万円特別控除」や「住宅ローン控除」といった控除制度が利用できます。3,000万円特別控除は譲渡所得から、住宅ローン控除は所得税から差し引かれます。

不動産会社の探し方

複数の不動産会社に依頼する

不動産会社に売却の相談をするときはそこに不動産会社の思惑があり、完全な第三者視点で公平な情報を得られるとは言いがたいでしょう。できるだけ公正な情報を得るなら、一般媒介契約で2～3社同時に相談することが大切です。複数の判断が得られるため、よりニュートラルな情報を得やすくなります。

口コミや免許番号をチェック

評判のよい不動産会社を見つけるには、インターネットの口コミを参考にするのもおすすめです。利用した方の意見や感想をチェックできるので、客観的な視点から判断しやすくなります。ただし、売却する不動産などに応じて評価が分かれる場合もあります。あくまで参考程度に留めておきましょう。

また、免許番号で判断することもできます。宅地建物取引業を営むにあたり、国土交通省大臣または都道府県知事の免許が必要です。認可を取得すると免許番号が振り分けられます。免許番号がない場合は無免許の可能性が高いため、確認しておくと安心です。

悪質な手口を把握する

仲介手数料の両取りを狙う「囲い込み」や意図的に営業活動を行わない「物干し」など、一部の業者による悪質な手口に巻き込まれないことも大切です。囲い込み対策としては、複数社と契約できる一般媒介契約を結ぶことです。

他社の意見を取り入れれば、囲い込みを防止できるでしょう。物干し対策は不動産価格の相場を知ることです。査定を複数社に依頼することで現実的な相場が見えるため、防止策として有効といえます。

不動産売却をスムーズに進めるためにも、どの不動産会社に依頼するかは重要なポイントです。売却に関する知識を身につけたうえで、希望に沿ったサポートに取り組む不動産会社を選ぶようにしましょう。